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鴨肉のロースト山椒風味(2人分)


5月2日は八十八夜、そして5月5日は立夏…早くも夏の始まりです。

八十八夜は立春を1日目として数えた88日目で、茶摘みの歌で知られるように夏が近づいてきたものの「八十八夜の別れ霜」とも言って遅霜が発生する時期でもあります。

今年は各地で遅霜どころか季節外れの雪も見られますが、この頃から気候が安定して種蒔きに適した時期となります。八十八という字を組み合わせると米になることから、私たち日本人には特別な思い入れがある日本独特の暦です。

そんなさわやかな初夏に、今回のおいしい食材は山椒。山椒は、雌雄異体で植物全体に強い香りを持っています。食用には若葉・花・実が用いられ、木の幹はすりこぎに使われます。

秋に熟して割れた実の皮を粉にしたものが、鰻などの料理に使う粉山椒ですが、これから6月頃に出回る青山椒とも呼ばれる未熟の実は最も香りと辛味が強いもの。その辛味成分は、サンショールやサンショウアミド、香り成分はシトロネラール・ジペンテン・フェランドレンなどです。

これらの成分には消化促進作用や消炎鎮痛作用などがあり、大建中湯(だいけんちゅうとう)や当帰湯(とうきとう)といった漢方薬にも用いられています。

材料

  1. 鴨肉 200g
  2. 塩 適量
  3. オリーブ油 小さじ1
  4. 赤ワイン 適宜
  5. 実山椒 適宜

作り方

  1. 鴨肉は皮目に細かく切り目を入れて軽く塩を振り、粗く刻んだ実山椒を皮目に載せてラップで包み、10分ほど置いて香りを移す
  2. 実山椒を取り除いた鴨肉は皮目を下にして、オリーブ油を薄く引いたフライパンで油を出すようにしてこんがりと焼く
  3. 皮目が香ばしく焼けたら、返して軽く焼き、赤ワインを加える
  4. アルミホイルに包んで200度のオーブンに5分ほど入れ、火を止めて余熱で3〜5分焼く
  5. 鴨肉を焼いたフライパンに実山椒を入れて炒める
  6. 鴨肉を切り、5の山椒ソースを添える